筑波大学

領域案内

HOME > 領域案内 > 日本語学領域
文字サイズ変更 文字サイズを拡大 文字サイズを縮小

日本語学領域

領域紹介

日本語は、言語学の様々な分野で取り上げられますが、日本語そのものの専門的な研究者を養成するのが本領域・コースです。

教員は、いずれも学会の第一線で活躍している研究者ばかりです。院生は、全国そして海外の様々な大学から集まっており、研究テーマも、現代語の理論的研究、フィールドワーク、実験的手法を用いた研究、文献を基にした歴史的研究、外国語との対照研究など広範囲にわたっています。日本語学会・日本言語学会・日本音韻論学会・日本語文法学会をはじめとする種々の学会で積極的に研究発表を行っています。

日本語文法論・音韻論・文献学などの授業のほか、毎週、日本語学全教員の参加する研究会や院生同士の研究会が開かれ、学会レベルの議論が交わされています。実際にそのまま学会発表に発展したものも少なくありません。また、本領域では研究誌『筑波日本語研究』を発行し、院生の意欲的な論文発表の場としています。

本領域・コースの特徴の一つに、研究室全体で指導を進めるという点があります。誰か一人の教員だけに指導を受けるのではなく、中心となる教員以外でも積極的に関わり、様々な観点から指導を進めます。一人の教員が海外出張などで指導が困難になっても、研究室全体でカバーする態勢が整っています。また、日本語学研究室以外の、学内の日本語関係の教員との自由な討論や、学外の研究者との交流も活発に行われています。

さらに、教員の指導だけでなく、院生同士が刺激し合い影響し合って各自の研究を高めていくという気風があることも、特徴の一つといえるでしょう。院生研究室では盛んに日本語に関わる議論が交わされており、それに教員が加わることもしばしばです。

本領域・コースは、前身校からの長い歴史と実績を持ち、多くの優秀な研究者を輩出してきました。筑波大学になってからも、本領域・コース出身者のほとんどは、国公立・私立の大学や研究所で研究者として活躍しています。これらの多くのOBとのつながりに恵まれている点も、本領域・コースのメリットといえるでしょう。

着実に努力していけば、将来、研究者として一人立ちする道は大きく開けています。

■最近提出された博士論文

  • 日韓両言語における外来語の受容に関する対照研究
  • 日本語における形容詞テ形の副詞的用法に関する通時的研究
  • 日本語の時間を表す複文節のテンス・アスペクト形式の解釈―日葡対訳データベースに基づいた「トキ節」の翻訳規則の一案―
  • 現代日本語の文章における漢字使用の実態に関する通時的・計量的研究
  • 現代日本語の広義全称表現に関する研究
  • 歴史的観点から見た「文末名詞文」の研究
  • 日本語連体修飾節を中国語に訳す為の翻訳パターンの作成―被修飾語の意味役割に基づく新提案―
  • 複合外来語に由来する短縮語の形成メカニズムに関する研究
  • 日本語における連体修飾構造と名詞句の内包性に関する研究
  • 日本語の授受補助動詞構文に関する日中翻訳規則の作成
  • 日中並列表現の対照研究
  • 行為要求表現における共同意志形成に関する研究
  • 現代日本語の時間表現に関わる副詞の研究
  • 江戸語に見られる非標準的長母音形式の変遷
  • 現代日本語の自動詞文と他動詞文―事象構造の分析による再整理―
  • 近代日本語における授受表現の発達

■最近提出された修士論文

  • 現代日本語の副詞の史的変遷に関する研究―副詞「どうやら」を中心に―
  • 感情オノマトペの日中対照研究―「笑い」に関するオノマトペを中心に―
  • 現代日本語における畳語形漢語に関する研究―副詞的用法と表記について―
  • 古代日本語におけるテ形に関する研究
  • 国語辞書と新聞の使用実態に基づいた日韓外来語の生産性に関する研究
  • 形態的な派生関係から見た自他動詞対の研究―『日本国語大辞典精選版』の初出年代から比較した相対自動詞の類型について―
  • 非伝達的発話における終助詞の機能に関する研究
  • LINEテキストチャットにおける談話標識の使用に関する研究
  • 音声変異形の許容に関わる諸要因―可能・受身(ラ)レ+否定ナイの撥音化形のランナイについて―
  • 機能形態素-ingを含んだ外来語の形態・用法の特徴
  • コリャード『日本文典』の言語資料としての位置付け―アクセント表記を中心に―

開設授業

概要(PDF) / シラバス(PDF)

担当教員

大倉浩 日本語学(日本語史)
橋本修 日本語学(日本語文法論)
那須昭夫 日本語学(音韻論)、理論言語学
田川拓海 日本語学(形態論)、理論言語学

リンク