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中国文学領域

領域紹介

文学作品はすべて言葉によって成り立っています。この言葉を一つ一つ丹念に読み解いてゆくところから文学研究は始まります。これはもちろん中国文学に限ったことではありませんが、一つ一つの言葉に長い歴史と伝統の刻まれた中国文学を研究する場合、特に言葉に対する豊かな感性を培うことが重要です。

大学院の授業は大学で学んだ様々な知識を前提として進められますので、はじめに大学での授業内容を簡単に紹介しましょう。まず入門段階では、文学史や概論によって、中国文学を学ぶための基礎知識を修得し、中国の言葉がいかに奥行きの深いものであるかということを学びます。次の段階では、特定の詩文を取り上げて読んでいきます。講読では作品を読むための手続きを具体的に確認し、演習では修得した知識を使って自分で読む訓練をします。

以上のような大学での勉学の成果を土台に、大学院では更に高度な内容の授業が行われます。対象とする詩文について、使用されている文字や熟語を辞書で引き典故を調べるだけでなく、その詩文の中でどのように使われ、そのためにどのような効果があらわれているかまで分析します。その際、哲学・歴史・思想など多方面の資料を用い、様々な意味で位置づける試みをします。テキストや注釈を確認し、あり得る読みの可能性を探ります。先行研究を踏まえて考察する必要があることはいうまでもありません。様々な手続きを経るなかで、読みを確定していきます。

授業では、読みを確定していく試みの中で見えてきた問題点を指摘し、意見を述べ合います。演習形式の授業で、担当者は資料を作成して自分自身の見解を表明する必要があります。 その作品に内在する固有の課題を追求することを通して、中国古典研究の方法を体得していきます。

大学院の授業は、知識の習得が主体となる大学の授業と異なり、博士論文の執筆を目的として進められます。従って、受講者は授業のディスカッションの中で、常に各自の研究との結びつきを考える必要があります。研究の様々な型を先行研究によって知り、自分自身の研究の型を定めていくのです。そして、各自の論文のテーマを見つけ、最終的に博士論文としてまとめられるように研究を深めていくことが求められます。

開設授業

概要(PDF) / シラバス(PDF)

担当教員

稀代麻也子 中国文学(六朝文学)