
フランス語は、政治、経済、歴史、思想などにおいて国際的に重要な位置を占める言語です。わが国においても、フランス語、フランス語文学の研究には深い伝統があります。その伝統を踏まえた上で、フランス語を幅広く、世界の諸言語の中の一つとして位置づけ、その言語的特質、生態を研究するのが本専攻フランス語学領域です。外国語の研究を行う意義は、日本語からの物の見方だけでは見過ごされてしまう問題に注目し、解決方法を探ることによって、複眼的な分析の視点を養うことにあります。フランス語には、フランス語の独自性があります。その独自性は、フランス語の現象を発見し、探求していくことによってのみ、明らかになっていきます。本領域では、このようなフランス語の現象を解明していくことを目指しています。本研究科の他の言語研究とつきあわせることによって、学生は、幅広く、言語世界について知見を得ることができるでしょう。
さて、フランス語学領域は、フランス語に関わる研究を幅広く取り上げています。文法論、意味論、語用論、語彙論のほか、日仏対照言語学、フランコフォニー研究などの研究も行っています。開講している各科目では、年度ごとにテーマを設定し、それに関する講義、講読、討議を行ないます。各授業は、フランス語を通じて言語の様々な問題をともに議論し、その中から、フランス語学に自ら取り組む方法を体得できるように指導していきます。専門的知識を得ることももちろん必要なことですが、それにもまして、ユニークな発想としっかりした論理の組み立てに基づいて、主体的に研究を推進していくことが求められます。そのためには、しっかりした語学の基礎的実力(特に、読解力)と言語学的思考に身につける必要があります。本領域の学生は、各自、研究テーマを設定し、研究論文を書いていきます。その過程において、定期的な研究討論会で口頭発表をし、意見交換をします。また、毎年、『筑波大学フランス語・フランス文学論集』(筑波大学フランス語・フランス文学研究会)を発行し、研究成果を発表しています。
この数年間における中間論文(修士論文)の主なテーマには、次のようなものがあります。
また、最近提出された博士論文の題目には、つぎのようなものがあります。
文芸・言語専攻は5年一貫制の博士課程のため、在学中は博士後期の入学試験などを心配せず落ち着いて研究に集中できるので、本格的なフランス語学研究を志向することができます。その一方で、まずは修士の学位を取得するまでの間勉強を続けてみたいと思う人、他大学・他専攻の修士課程をおえた方で後期編入を希望する人、あるいは留学生など、さまざまな学生をこれまで実際に受けいれています。志望動機や将来の希望は多様であっても、大学院の仲間とともにフランス語学に取り組むことで、大胆な独創性と緻密な分析力とを養って欲しいと思います。
| 青木 三郎 | フランス語学(発話理論、日仏語対照研究) |
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