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日時:3月30日(土)14:00~17:00
ライフは、本質的な特性を内在させているものではなく、個人が帰属する文化的慣習や言語との関係によって多種多様に経験され得るものである―そう考えるのであれば、ライフは言語、そして言語を使用した批評行為やその主体と不可分であろう。しかしながら、このライフと言語の関連性は明らかにされていない。さらにこの不明瞭さは、ライフそのものの多様性や異種混淆性として読み替えられてきたため、人文学は他の学問の「ライフ」の抽象化を批判こそすれども、「ライフ」に関する直接的な言及を避けてきた。しかし研究対象を規定する行為や批評をする行為は、常に既に「ライフがある」という前提においてなされている。生物と無生物や正常と異常の区別、言語や文化のような生物以外の対象に使われる生のレトリックは、ライフの前提、つまり、我々が意識せずに措定している「ライフの概念」を示唆するのではないだろうか。更には、言語を用いる批評行為それ自体が、時に研究者の生き様を、時にその生計の手段を表すものである。これらの前提に敏感になりつつ3月の研究会では、昨年9月の例会での議論を深めるために、「言語の中のライフ」について議論する。私たちは、言葉によってどのように生かしいかされているのか。現在の私たちはライフをどのように捉え、どのような問題生んでいるのか。また複数の競合するライフの解釈があることは、ライフについて何を物語っているのだろうか。
14:05~14:45 三添篤郎(東京外国語大学・非)
「アカデミック・ライティング論序説―パラグラフの誕生からThe Elements of Styleまで」
14:45~15:25 平沼公子 (筑波大学大学院・学振特別研究員)
「うみの苦しみ ― Octavia E. Butlerにおける生殖と人種混淆というラヴ・ストーリー」
15:35~16:15 千葉洋平(筑波大学大学院)
「「全ての生き物は批評家である」ープロパガンダ時代における暴露の欺きとケネス・バーク」
◆第二部:ラウンドテーブル(16:30~)
「言語の中のライフ」
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